「いい所に連れて行ってやる」

彼のそんな一言から始まった一日…












!!早く来いよっ!」

「そんなに慌てなくても大丈夫でしょ〜?!」





























「エ、エド〜待ってぇ〜」

「ん?…お前ほんっと体力ねぇなぁ」

「エドが元気すぎるんですッ!!」












は今、エドに連れられて知らない所に来ている。



ここはどこなのだろうか…
そ、それにしても疲れたぁぁ…
エドってばずっと走ってばっかりなんだもん。
少しは歩こうよ…



息も絶え絶えで言葉も発せないので、なんとかオーラを発して伝えようと試みる















……残念ながら彼は気付かないようだ。















「ああぁ〜脚が痛いよ〜!私、もう歩けない…」

「はぁっ?!」


エドが少しも待ってくれる様子がなかったから、
は声を振り絞って出し、その場に座り込んだ。
するとエドは困った顔をする。



そんな顔しないでよ…エドが待ってくれないからいけないんだよ?!!



――なんて、言えない。エドに嫌われたくないし…



泣きそうになった は顔を隠すために俯く。
すると、そんなに気付いたのかエドは慌てる。








「〜〜〜っ!!しょうがねぇなぁ…ほら。」

「…へ?」









エドは頬を少し赤らめながらに左手を差し出した。
は驚いて間抜けな声を発してエドの手と顔を交互に見つめた。









「な、なんだよ。いらないのか?」

「えっ!いらなくなんてないよっ!…なんだかビックリしちゃって…えへへ…嬉しい。ありがとう」









はエドの左手を掴んだ。
そしてエドはの手をギュっと握ると勢いよく引っ張った…

その拍子にはエドの腕の中に。









は軽いなぁ〜ちゃんとメシ喰ってんのか?」

「ちゃんと食べてます〜!エドの腕の力が強いだけじゃないの?」

「あはは 確かにそうかもしれねぇな!でもが軽いのも事実だろ?」

「もうっ!エドが言ったら皮肉にしか聞こえないよっ」








はエドから手を離そうとした









「痛っ!な、何っ?!」

「え?あ!わ、悪い……えっと、その…」








エドはの手をきつく、きつく握り締めて離してくれなかったのだ。









「どうしたの?エド…」

「………」

「!……もしかして、手、繋いだままでいたいの〜?」








は茶化すように言ってやった。そしたらエドは無言で頷いた。
耳まで真っ赤になってるエドを見てもつられて恥ずかしくなってきたようで…








「〜っ、仕方ないから繋いでいてあげるっ」


エドに負けないくらい強く手を握り返す。


「…さんきゅ」

「どういたしましてっ!ね、どこかいい所に連れて行ってくれるんでしょ?早く行こ!!」

「…そうだな…行くか!」


私とエドは手を繋いだまま走り出した。












−−左手を差し出してきたのは、私のため?それとも…
























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結構昔の作品なんですが…自分で自分の首を絞めるハメになった…かも。。
これ、デフォルトで読んだら…
もう何も言うまい(笑


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